8月18日(月)に掲載予定の『ワンピース』1157話に向けて、現在明らかになっているロックス海賊団の行動と目的、ゴッドバレーでの動きを、1155話と1156話の物語を参考にまとめます。前半では、1155話のまとめと考察として、主にロックスの技と軍子の謎、そして王直について掘り下げます。後半では、1156話のまとめと考察として、ゴットバレーの真相とロックスが欲しがる悪魔の実とロジャーの動向について考察していきます。
ワンピース 1155話の物語をおさらい
ロックスとイムの面会、そして「軍子」の謎
ある年の世界会議にて、ロックスが聖地マリージョアに侵入。そこで彼は5人の王の誘拐事件と海軍大将の死亡を引き起こし、その名を世界に轟かせました。また、花の部屋ではイムと面会し、そこには当時と外見が変わらない軍子の姿もありました。
ハラルドとロックスの激突は四皇級
聖地を逃れるハラルドとロックスが鉢合わせ、激突を繰り広げます。その戦いぶりは、まさにロジャーと白ひげの覇王色の衝突そのものです。その戦いから、四皇級の力量があることを証明しました。
ロックス海賊団エピソード0
聖地マリージョアから帰還したロックスは、下界でも暴れ回ります。政府の船を襲撃して「天上金」を奪い、それを元手にロックス海賊団のメンバーたちと本格的な旗上げを開始しました。そこには、シキ・バッキン・白ひげ・そして、「マーロン・王直・ガンズイ」というそうそうたる顔ぶれが登場しました。
本格的に動き出したロックスの物語。そして、ロックス海賊団の旗上げとロックスがいかに政府の重要危険人わかりました。
1155話での考察まとめ
王直はムシムシの実能力者か ― カリブーとの奇妙な親和性

王直のビジュアルは、長い舌、三重顎、そして全体的に異形でややグロテスクな印象を与えます。その造形はまるで昆虫を思わせ、見る者に虫的なイメージを抱かせる。また、その顔立ちや雰囲気には、どこか「濡れ髪のカリブー」との親子関係を示唆するような共通点があります。
ロックス海賊団時代の食事シーンでは、他のキャラクターが通常の中、王直だけが「ムシッ」という特異な効果音で表現されている。これはこじつけに見えるかもしれないが、昆虫的特徴と結びつけて考えれば、能力の片鱗を示す演出とも捉えられます。
もし王直がムシムシの実の能力者であれば、沼を操るカリブーとの相性は極めて高いです。沼は虫の温床となり、虫は沼を利用してさらに勢力を広げる。思想面でも、王直が「海賊教祖」、カリブーが宗教的狂信者という構図は、単なる能力の相性以上の結びつきを可能にすることでしょう。
王直とカリブー ― 親子説と裏切りの構造
もしカリブーが王直の実の息子であるならば、黒ひげを崇拝するという態度は一見矛盾して見えます。しかし「王直に見捨てられた」という過去を想定すると、その構図は一気に説得力を帯びる。
カリブーにとって王直は「父」であると同時に、自分を捨てた憎むべき存在だった。そんな父を打ち倒した黒ひげは、カリブーの中で仇ではなく“解放者”として映った可能性がある。王直を葬った黒ひげは、カリブーにとって「自分を見捨てた過去から解き放ってくれた存在」になりえそうです。
この背景を持つカリブーは、もともと裏切りや寝返りをいとわない性格を備えている。自分を利用する者が現れれば従い、不要になれば平然と捨てる――それは父・王直から受けた仕打ちの再生産でもあり、黒ひげのような“強い支配者”に惹かれる理由にもなります。
ロックスも神避をつかえる??
ロックスの剣技は、漫画の描写によると「まるで巨大なハンマーか砲撃のように 周囲のすべてを吹き飛ばす事で有名だった」と書かれています。
その剣技の構え方や切り方は、ロジャーとシャンクスの「神避(かむさり)」に瓜二つです。この神避という技は、鍛錬された覇王色の覇気使いしか使用できない技なのかもしれません。覇気に色があるように、神避にも使用者の色があるとするならば、同じ神避でもロックスのハンマーや砲弾のような吹き飛ばす斬撃は、ロックスにしか出せない「色」なのかもしれません。
スターウォーズのライトセーバーの色のように、ロジャーやシャンクスが赤色で敵を一撃で仕留め、大打撃(急所)を与えると仮定するならば、ロックスは黒色で、「相手や周囲を異常な勢いで吹き飛ばし、後遺症を与える」という個性があるとしたら面白いですね。
軍子の謎と操り人形

軍子はムーの操り人形だという説があります。まるでナルトのペイン六道の輪廻眼のように、片目であらゆる場所をいつでも見ることができ、その目から能力を発動したり、誰かに憑依したりできるのかもしれません。
イムが軍子を操る理由としては、ビビを狙うようにコレクションとしてそばに置きたいからかもしれません。昔愛した人物の子孫など、イムに関連する彼女たちを手元に置いておきたいのでしょう。だからこそ、表舞台に姿を現さないイム自身が、軍子に憑依する形で下界での行動や戦いを行っている可能性も考えられます。
軍子の容姿が変わらないのは、死んでいるのではなく、冷凍保存のように自我を封印されているからではないでしょうか。もし死んでいたら、スリラーバークのモリアのゾンビ人形のようになっていたはずです。しかし、生きている=自我があるとしたら、イムは死んだ人間を蘇らせるよりも、憑依や自我の抑制が鍵となるのかもしれません。
ですが、軍子が死体人形ではなく、実際に自我があるのなら、くまと同じように救済の道があるかもしれません。それはブルックの役目だと感じています。もしここで軍子が死んでしまったら、彼女は報われません。軍子というキャラクターを通じて、ブルックの過去が明かされる日も近いのかもしれませんね。
ワンピース1156話まとめ
若きグロリオーサ、シャッキーの登場
1156話では、若かりし頃のグロリオーサと、彼女を超える人気のシャッキーが登場します。シャッキーに魅了された者たちは皆、まるでメロメロの実にかかったように戦闘不能に陥ります。能力か非能力かはまだわかりませんが、多くの者がシャッキーに心を奪われる中、グロリオーサはロジャーに恋煩いをしていることが発覚します。
ロジャーとガープの激突
九蛇海賊団との戦闘後、ガープの船が接近し、ロジャーとガープの戦いが勃発します。ここで新たなロジャーの技「荒御魂(あらみたま)」が明らかになりました。荒御魂は神の荒ぶる魂を意味し、天変地異や新たな創造のエネルギーを内包すると考えられています。この戦いは本気というよりは互いの力量を探る序章のような印象で、ガープが優位に立った犬猿の仲としてのぶつかり合いが描かれています。
ロックス海賊団とハチノス
ロックス海賊団が海賊島占領事件を起こしてから数ヶ月が経過し、その間にシキのライバルであり後の銀斧こと極道・凶が登場します。さらに、キャプテン・ジョン、シュトロイゼン、ビッグマム、バーベルといった強力なメンバーがロックス海賊団に加わっています。
ロックスは、世界の頂点を目指すにあたり、特に二つの悪魔の実を手に入れたいと考えており、そのうちの一つはエルバフに存在します。この悪魔の実はハラルドが食べてこそ真の力を発揮するとロックスは語っています。
仲間や準備が整い、ロックス海賊団は遂に本格的に世界の頂点へ向けて動き出そうとしています。
ゴッドバレーの真相とロックスが欲しがる悪魔の実とロジャーの行動
話題の考察「ゴッドバレー=シャクヤク救出劇」
現在話題になっている考察は、海賊島の宝、つまり「シャッキー」ことシャクヤクが、ゴッドバレー事件の鍵を握っているというものです。
天竜人にさらわれ、ゴッドバレー事件の景品にされたシャッキーを救出することが、事件の真相だと考えられています。
シャッキー救出のため、ロジャー海賊団は追跡してきたガープと手を組みました。一方、目的が一致する無法者集団であるロックス海賊団は、その中の海賊たちがシャッキーを欲しがっていたとされています。
ゴッドバレー襲撃シーンで、ビッグ・マムが「俺がいただく!!」と言い、カイドウが「お前は無意味だろ!」と返している場面は、ミスリードであり、悪魔の実ではなくシャッキーを巡るやりとりだったのではないかという考察です。
このことから、白ひげに惚れているであろうステューシーが、白ひげに対し「ニューゲートったら アンタもなの!?」と呆れたのも、シャッキーを巡る争奪戦に参加しようとしていたためだと話題になっています。さらに、シャクヤクを救出するために、グロリオーサもロックス海賊団に参加したのではないかと言われています。
1156話のラストシーンでは、「女帝を冠するシャクヤクの人気は、もはや手のつけられない次元に達してゆく」というナレーションで締めくくられています。
これは、世界政府側に連れ去られるシャクヤクを暗示していると解釈できます。1156話のタイトルが「アイドル」であったことや、わざわざ九蛇海賊団に焦点を当てたことも、今後のゴッドバレーでの物語において、シャクヤクが重要な意味を持つことへの伏線と考えられます。
シャクヤクは攫われたのか?
前章で述べた通り、ロジャーがシャクヤク救出のためにゴッドバレーへ向かったという仮説。
この場合、海賊島の“宝”はシャクヤクであり、ロックスが彼女を監禁していたものの、途中で政府に奪われ、ロジャーが奪還に向かったと考えられます。
しかし、この説には疑問も残ります。
もしロックスが誘拐犯であれば、グロリオーサが彼に同行する理由が不自然です。実際、ゴッドバレーでのグロリオーサの表情には不安や動揺は見られず、むしろ財宝や何かを手に入れたいという強い意志が感じられます。彼女が「今日こそ決める!!」と発言している点からも、人質救出というよりは、何らかの目的物を得るための覚悟と気迫がうかがえます。
ロジャー海賊団の上陸と発言の意味
ロジャー海賊団がゴッドバレーに上陸した際、ロジャーは「1年だぞ!おれが一体どんな気持ちで過ごしたか!」と語り、ギャバンは「この件に船長特権はねえからな!」と発言しています。
このやり取りからは、ロジャーだけでなく船員全員が狙っている“何か”が存在したことが読み取れます。
一見すると、その対象はシャクヤクを連想させますが、ロジャーの性格を考えると、もし彼女が天竜人(世界政府)に誘拐されていたなら1年も待たず、すぐに救出に向かうはずです。さらに、ロジャー海賊団とロックス海賊団が上陸する場面では、緊迫感よりも高揚感が勝っているように描かれています。このことから、両者が求めていたのは人質ではなく“物”である可能性が高いと考えられます。
ロックスが狙ったヤミヤミの実
ロックス海賊団が求めていた景品は悪魔の実であり、それを売れば高値が付きます。ローが食べたオペオペの実は、売ると1億ベリーになるともいわれています。
中でも、ロックスが狙っていた本命の一つはヤミヤミの実だったのではないかと推測されます。
グロリオーサの狙い ― メロメロの実
一方、グロリオーサはロジャーに片想いしていました。しかし、当のロジャーはシャクヤクに夢中。そのため、ロジャーの心を振り向かせるため、メロメロの実を欲していたと考えられます。その目的でロックス海賊団に加わったとすれば、行動の辻褄も合います。
ロジャーの狙い ― ゴムゴムの実
では、ロジャーの目的は何だったのでしょうか。
可能性として考えられるのは、食べれば“自由”を得られると伝えられていた可能性のあるゴムゴムの実です。ロジャー海賊団は基本的に非能力者の集まりであり、この件に関しては「見つけた者勝ち」というルールだったのかもしれません。
ロジャーが1年も待ったのは、ゾオン系のように意思を持つ実の特性から、発見に時間を要した可能性もあります。そしてゴッドバレー事件後、その実の重要性を再確認し、後年シャンクスによるゴムゴムの実奪取事件へと繋がったと考えられます。さらに、ラフテル到達にはこの実が必要であった可能性も否定できません。
ゴッドバレー事件の結末
結果として、ロックス側は敗北し、ロックスが手に入れたかったヤミヤミの実は戦闘の混乱で海へ沈んだ可能性があります。その実が時を経て黒ひげの手に渡り、現代の物語へと繋がっていったのかもしれません。
ゴッドバレーは1人の女性を巡る戦いだった!?それとも個々の利益が偶発的に集結した地がゴッドバレーだったのか!?今後明かされるであろうゴットバレーの戦いに注目しましょう!

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